[22日 ロイター] - 国際オリンピック委員会(IOC)は22日、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて緊急理事会を開き、7月24日から開催予定の2020年東京五輪について延期も含めた対策を検討し4週間以内に結論を出す、との声明を発表した。大会中止の可能性は否定した。
IOCの発表を受けた反応は以下のとおり。
<米国オリンピック・パラリンピック委員会(USOPC)のハーシュランド最高経営責任者(CEO)>
IOCがきょう、世界各国の選手らに向けて示した新たな方針は前進であり、状況を明確にする上で重要な一歩だが、選手は2020年東京五輪を巡り依然として非常に強い不透明感に直面している。
われわれはIOC幹部や各国オリンピック委員会、米国の運営団体、選手らと何時間も協議を重ねてきた。困難な壁が待ち構えていることは承知しており、IOCがわれわれの懸念や要請に耳を傾け、できるだけ早急に対応しようと取り組んでいることに感謝する。
<世界陸連>
延期に関するIOCとの協議を歓迎する。世界陸連の各地域トップや選手によるこうしたフィードバックをIOCに伝えた。
代替日程についてIOCや他の全競技団体と協力する用意がある。
<国際パラリンピック委員会(IPC)のパーソンズ会長>
五輪・パラリンピックの延期を含めたシナリオの検討に入るとしたIOCの決定を、パラリンピックを取り巻く活動全体が完全に支持することをIPCも私も確信している。
人命は他の何よりもはるかに重要であり、今は選手を含め誰もが(新型コロナウイルスの)さらなる感染拡大を防ぐため自宅にとどまることが極めて重要だ。
<ハドルストン英スポーツ相>
IOCが五輪延期を真剣に検討するのは適切だ。選手やスポーツファン、大会関係者の健康と安全は絶対的に最も重要だ。IOCが最終決定を早期に下し、全関係者に対し状況を明確にすることを望む。
<英国オリンピック委員会(BOA)のロバートソン会長>
延期に関する選択肢を検討するとしたIOC理事会の決定を歓迎する。しかし、依然として多大な不透明感に直面する選手のために、迅速な意思決定を求める。
現在導入されている様々な制限により、選手は公平な条件で競うことが不可能になった。現在の環境の中で、五輪に向けた既定路線を維持するのは、どうみても適切ではない。
<UKスポーツのグレインガー会長>
状況を考慮すれば、IOCが五輪延期の選択肢を検討するのは不可避だったと同時に、選手やスタッフ、ファンの安全を考えれば正しい決定だ。
<国際ゴルフ連盟(IGF)>
2020年東京五輪開催に向けてIOCと組織委員会を引き続き支持する。今後数週間、全ての選手が安全かつ公平に競うことができるよう、あらゆるシナリオをIOC・組織委員会とともに検証する。