[シドニー 23日 ロイター] - オーストラリアでは23日、新型コロナウイルスの感染者急増を受け、パブやスポーツジム、教会などの閉鎖が始まった。
政府はこれまで、社会的距離を保つよう国民に呼びかけてきたが、ビーチやレストラン、バーに依然として多くの人が集まる状況が見られたことから、今回の措置に踏み切った。
モリソン豪首相は22日夜、社会的距離に関するルールを実行するためには新たな包括的措置が必要だとして、パブや映画館、屋内スポーツ施設などを23日正午から閉鎖するよう指示した。レストランやカフェは持ち帰りとデリバリーのみ認められ、スーパーや薬局、物流業者、小売店は営業を継続できる。
オーストラリア国内の感染者は当初、緩やかな増加にとどまっていたものの、このところの急増で1600人を超えた。
モリソン首相は23日、議会の答弁で、閉鎖措置は半年続く可能性もあると警告した。
これとは別に、オーストラリアの多くの州では独自に、他州からの入境を制限するなどの追加措置を講じている。
ビクトリア州では首相が23日、翌24日から州内の学校を閉鎖すると発表。今後は遠隔学習を計画しているという。
西オーストラリア州では、スイスの運航会社が所有するクルーズ船「MSCマニフィカ」乗客らの下船を拒否。乗客乗員1700人のうち、250人超が呼吸器疾患の症状を示しているという。「MSCマニフィカ」は、23日夕にも同州フリマントル港に着岸する予定だった。
*内容を追加しました。