[ロンドン 31日 ロイター] - 石油輸出国機構(OPEC)加盟国の3月の産油量が日量2793万バレルと、前月から日量9万バレル増加したことが調査で分かった。OPEC加盟国・非加盟国による連合体「OPECプラス」の協調減産体制の破綻を受け、サウジアラビアが増産したことで押し上げられた。
OPECプラスは3月6日の閣僚会議で協調減産について合意できず、ロシアとサウジが主導した協力体制は終了。新型コロナウイルスの感染拡大ですでに下落していた原油価格は下げ足を速め、北海ブレント先物 (LCOc1)は1バレル=22ドルを下回り、2002年以来の安値を付ける事態となっている。
OPECプラスの協調原産を順守する必要があるOPEC加盟10カ国の3月の順守率は106%と、2月の128%から低下した。
関係筋によると、3月はサウジが日量10万バレル増産。アラブ首長国連邦(UAE)、ナイジェリア、イラクも増産した。一方、ベネズエラ、イラン、リビアは減産。3カ国とも協調減産の順守は免除されている。
協調減産破綻を受けサウジは増産姿勢を示しているため、来月は産油量の一段の増加が予想されている。