[ブダペスト 26日 ロイター] - ハンガリーのバルガ法相は26日、フェイスブックへの投稿で、新型コロナウイルス感染拡大抑制のための非常事態宣言を、6月20日に解除することを目指していると明らかにした。一方、オルバン首相の権限を無期限で拡大した法律も、廃止の見通しとなった。
首相が議会の同意なしに国家を運営する特別な権限を無期限で持つ法律については、民主主義の後退と欧州連合(EU)などから批判が相次いだ。
オルバン首相は、法律は新型コロナ流行とそれに伴う経済への悪影響の抑制に不可欠と説明。議会はいつでもこの権限を廃止できると発言していた。
政府報道官は、発言は特別権限が6月20日の非常事態宣言解除とともに終了することを意味するのかと質問され、「定義に基づけば(両者は)連動する」と述べた。
バルガ法相は、国際的な批判は「根拠なき攻撃」とし、「(われわれを批判している人々は、新型コロナに対する)防衛でわれわれと協力するのでなく中傷合戦を展開したことを謝罪するようになると考えている」と付け加えた。
議会は数週間以内に、同法の廃止を可決するとみられている。
26日時点で同国で確認されている感染者数累計は3771人、死者は499人。