[シドニー 2日 ロイター] - オーストラリア準備銀行(中央銀行、RBA)は2日、定例理事会を開き、オフィシャルキャッシュレートを過去最低の0.25%に据え置いた。新型コロナウイルス危機を受けて導入した規制が解除され、経済活動が再開する中、景気の落ち込みは当初の予想ほど深刻でない可能性があるとの認識を示した。
ロイター調査ではアナリスト18人全員が金利据え置きを予想していた。
中銀は声明で、「緩和的なアプローチは、必要とされる限り維持される」と表明。豪国債3年物利回りを25ベーシスポイント(bp)程度に維持するという目標のため、必要なら国債購入規模を再び拡大する用意があると述べた。
豪経済については、今四半期は1930年代以来最大の落ち込みに見舞われているとの認識を示すものの、「景気後退の深さは以前の予想ほどでない可能性がある」とし、「個人消費の一部に持ち直しの動きが見られる」と指摘した。
為替に関する見解は盛り込まれていない。
新型コロナ危機を受けた国内外の景気悪化を受け、多くのエコノミストは、豪政策金利が少なくともあと2年は過去最低水準にとどまるとみており、ロウ総裁は否定しているがマイナス金利を予想する向きもいる。
キャピタル・エコノミクスのアナリスト、マーセル・ティーリアント氏は「われわれも数週間前から景気見通しにより楽観的になっているが、失業率は第3・四半期までに9%近くに上昇するとの予想は変わらない」と述べ、8月に債券買い入れプログラムの拡大が発表されると予想した。
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