[ワシントン 2日 ロイター] - 米上院共和党は2日、ホワイトハウス近くで黒人男性暴行死に抗議する平和的なデモに対して催涙ガスとゴム弾を使用させたトランプ大統領を非難する民主党の決議案を阻止した。
連邦当局は1日、トランプ大統領が徒歩でホワイトハウス近くの教会を訪問する前にデモ参加者を排除。大統領が暴動鎮圧に軍の投入も辞さない姿勢を示したことも相まって、デモ参加者の間で怒りが強まっている。
民主党はファストトラック手続きを利用し、全会一致の発声投票での決議案可決を目指したが、上院共和党トップのマコネル院内総務が拒否。同院内総務は「トランプ大統領への近視眼的な強迫観念にとらわれているだけだ」と述べた。
一方、民主党もマコネル氏の対抗案を阻止。同案は暴力的な抗議活動とアフリカ系米国人に対する警察の暴力行為を非難しているものの、トランプ大統領への非難は盛り込まれていなかった。
上下院民主党はまた、アフリカ系米国人に対する警察の暴力に対処することを目指した法案を準備していると表明した。
トランプ大統領は、1日にホワイトハウス近くのセント・ジョンズ教会を訪問したことについて、共和党議員からも批判を受けている。
共和党のサッセ上院議員は声明で「写真撮影を目的とした平和的な抗議活動の制圧に反対する。神の言葉を政治宣伝に利用するようなものだ」と批判した。
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