[ロサンゼルス 25日 ロイター] - 米AT&T傘下のワーナー・ブラザーズは25日、7月31日に予定していたクリストファー・ノーラン監督のタイムサスペンス映画「テネット」の公開をふたたび延期すると発表した。新型コロナウイルス感染拡大が理由で、同社は8月12日の公開を予定しているとの声明を発表した。
テネットは当初、7月17日の公開を予定していたが、31日に延期されていた。
米国では最近、複数の州で感染が急増、大半の映画館は感染拡大防止のため閉鎖を継続している。
ワーナーの広報担当者は、「当社は、映画館の準備が整い、保健当局の承認が得られ次第、テネットを映画館の大画面に登場させる方針」と述べた。
テネットは、映画館再開後に観客を呼び戻すと期待が寄せられている超大作の1つ。 デンゼル・ワシントンの息子のジョン・デービッド・ワシントンとロバート・パティンソンが主演するサイエンスフィクション(SF)スパイ映画だが、ストーリーの詳細はまだ明らかにされていない。ノーラン監督は、スーパーヒーロー映画「ダークナイト ライジング」やSFアクション映画「インセプション」などのヒットで知られる。
このほか、ウォルト・ディズニーの実写版「ムーラン」が7月24日に公開予定で注目されているが、映画館経営者らはこれも延期されるのではないかと懸念している。
AMCエンタテインメント、シネワールド、シネマークなどの大手映画館チェーンは、7月に複合型映画館を広範囲に再開予定と表明している。
しかし、全米の2大映画館市場であるロサンゼルスとニューヨークの当局は、劇場の観客受け入れをまだ許可していない。