[東京 1日 ロイター] - アジア時間の原油先物相場は上昇。米原油在庫が予想以上に減少したことが材料視されている。新型コロナウイルスが世界的に流行しているものの、需要は回復しているとの見方が出ている。
0044GMT(日本時間午前9時44分)現在、北海ブレント先物 (LCOc1)は0.33ドル(0.8%)高の1バレル=41.60ドル。前日は1%以上値下がりした。
WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)先物 (CLc1)は0.42ドル(1.1%)高の39.69ドル。前日は1.1%値下がりした。
30日遅くに発表された米石油協会(API)の週間在庫統計によると、米国の原油・ガソリン在庫は予想以上に減少。留出油在庫は増加した。
原油在庫は820万バレル減の5億3700万バレル。市場予想は71万バレル減だった。
アクシコープのチーフ・グローバル・マーケット・ストラテジスト、スティーブン・イネス氏は、API在庫統計の内容が1日発表の米エネルギー情報局(EIA)の在庫統計で確認されれば「確実に強気のシグナルとみなされるだろう」と指摘。「在庫に対する根強い懸念の一部緩和に大きく寄与する可能性がある」と述べた。
ただ、アナリストの間では、新型コロナの流行で燃料需要が減少し、供給が潤沢になっているため、原油価格の上値は重いとの見方が多い。
ロイター調査によると、原油価格は今年、1バレル当たり平均40ドル前後で推移する見通し。第4・四半期に相場の回復に弾みがつく可能性がある。
ロイターの集計によると、新型コロナウイルスの感染者は世界全体で1037万人を超え、死者は50万6136人となった。