[ニューヨーク 18日 ロイター] - 国連のグテレス事務総長は18日、インターネットを通じて演説し、国際機関における大国が「不平等を無視している」と批判した。その上で、新型コロナウイルスの世界的流行は、より公平で持続可能な世界をつくる「好機」だと語った。
グテレス氏は「70年以上も前にトップに立った国々が、国際機関内での力関係を変えるための必要な諸改革に関する検討を拒んでいる」と強調。「国連安全保障理事会の構成や投票権などが典型例だ」と述べ、「不平等はトップから始まっている。不平等是正に取り組むには、そこから改革しなければならない」と語った。
グテレス氏はまた、新型コロナ危機が、自己利益と共通利益の「悲劇的な食い違い」や、支配構造と倫理的枠組みの「大きなギャップ」を痛感させたと主張。主要国に「分断や不平等に屈するか、過去の過ちを正してともに前へ進むか、今が決断の時だ」と促した。