[イスタンブール 19日 ロイター] - 世界遺産アヤソフィアのモスクへの転換作業を進めているトルコ政府は、礼拝中はキリスト教関連の人物を描いたモザイク画をカーテンで覆う方針を明らかにした。
大統領府のカリン報道官が19日、明らかにした。イスラム教の最初の礼拝は24日に行われる予定。
アヤソフィアは6世紀に建立され、教会としてもモスクとしても使用された歴史があるが、前世紀からは博物館となっていた。しかしトルコ最高行政裁判所が10日、「アヤソフィアを博物館と定義した1934年の政令は法に則っていない」との判断を下し、直後にエルドアン大統領がモスクへの転換を発表、国際的に批判が高まっている。
カリン報道官はNTVとのインタビューで、イスラム教徒が礼拝の際に向かう方向(キブラ)の位置にある聖母マリアと大天使ガブリエルのモザイク画をカーテンで覆うと説明。キブラに位置しないキリストなどのモザイク画は覆わないとしたが、常に覆いをしないかには言及しなかった。
当局は、礼拝時間以外はあらゆる訪問者と観光客に開放され、すべてのモザイク画が公開されるとしている。
19日にはエルドアン大統領が、視察のためアヤソフィアを訪れた。