[メキシコ市 20日 ロイター] - メキシコ政府が20日発表した速報値によると、今年上半期に同国で発生した殺人件数が過去最多を記録した。
ドゥラソ治安相がロペス・オブラドール大統領との定例記者会見で発表した上半期の殺人件数は1万7439件で、前年同期比1.7%増加した。
6月単月では前月比2.2%減少し、前月比では3カ月連続の減少となったものの、ドゥラソ治安相はこの数字は依然「絶対的に極めて高水準」と認めた。
最新データによると、昨年の殺人件数は3万4600件超で、過去最多だった。
メキシコは長年ギャングによる暴力に苦慮しており、政府の対策は相次いで失敗に終っている。ロペス・オブラドール大統領は、2018年12月の就任後、新たな戦略で暴力を減らすと公約しているが、殺人件数は増加し続けている。
また、男性が性別を理由に女性を殺害する「フェミサイド」の増加ペースが今年上半期に加速し、前年同期比9.2%増の489人となった。 OLJPWORLD Reuters Japan Online Report World News 20200721T004436+0000