[クアラルンプール 24日 ロイター] - 米ゴールドマン・サックス (N:GS)は24日、マレーシア政府系ファンド「1MDB」の巨額汚職を巡り、マレーシア政府と和解金39億ドルの支払いで合意したと発表した。ゴールドマンに対する刑事訴追はすべて取り下げられるという。
ゴールドマンが現金25億ドルを支払うほか、1MDB関連資産からの収益のうち、少なくとも14億ドルの回収を保証する。
マレーシアのアジズ財務相は声明で「予想をはるかに下回っていた従来の取り組みよりも多額の和解金をゴールドマン・サックスから確保した」と指摘。また「多くの時間、費用、資源を要したであろう法定制度を用いずに和解できたことを嬉しく思う」とし、ゴールドマンに対する訴訟などはすべて取り下げられるとした。
マレーシアと米国の捜査当局は、1MDBから約45億ドルの資金が不正流用され、マレーシアのナジブ前首相やゴールドマンなどが関与したと指摘。
またマレーシアの検察当局は2018年12月、1MDBの総額65億ドルの起債を巡り、投資家を誤解させたとして、ゴールドマンの子会社3社を起訴。米司法省によると、ゴールドマンは債券引き受けで約6億ドルの手数料を得ていた。