[深セン 30日 ロイター] - 市場調査会社カナリスによると、第2・四半期の携帯電話の出荷台数は、中国の華為技術(ファーウェイ)[HWT.UL]が韓国のサムスン電子 (KS:005930)を抜き、世界首位となった。
ファーウェイの出荷台数は5580万台。サムスンは5370万台だった。
ファーウェイの出荷台数は前年同期比で5%減、サムスンは30%減だった。ブラジル、米国、欧州など主要市場で新型コロナウイルスの流行に伴う混乱があったという。
ファーウェイの広報担当者は「厳しい状況においてわれわれのビジネスは例外的な底堅さを維持している」と述べた。
ファーウェイの国内販売は8%増加したが、海外向け出荷台数は27%減少した。
シニアレベルのある従業員はロイターに対して、中国国外市場の回復に伴い、同社が首位の座を維持するのは難しくなる可能性があると指摘している。
サムスンは30日、今年下期にスマートフォンの需要が上向くとの見通しを示した。
米国はファーウェイによるグーグル (O:GOOGL)のサービス利用を実質的に禁止しており、その結果、海外における同社の携帯電話の魅力は低下している。米国はまた、第5世代移動通信システム(5G)に欠かせない半導体への同社アクセスを制限している。
S&Pグローバル・レーティングは29日、ファーウェイに対する最近のこうした様々な制限により、複数のアジア企業からの売上高が250億ドル減少するとの見方を示した。ファーウェイはこれらの制限が事業に与える影響についてまだ公表していない。
カナリスの幹部は、こうした制限の影響を受けやすい5Gスマホやハイエンドモデルの販売がどの程度ファーウェイの第2・四半期売上高に影響したかは不明、との見方を示した。
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