[2日 ロイター] - 国際宇宙ステーション(ISS)に向け打ち上げられた米宇宙ベンチャー「スペースX」開発の宇宙船「クルー・ドラゴン」が2日、米航空宇宙局(NASA)の宇宙飛行士2人を乗せ、地球に帰還した。
クルー・ドラゴンはISSを目指す初の民間有人宇宙船として、5月31日にフロリダ州のケネディ宇宙センターから打ち上げられた。ISSでの約2カ月の滞在の後、1日に分離し、米東部時間2日午後2時48分(日本時間3日午前3時48分)に米フロリダ沖のメキシコ湾にパラシュートを開いて着水した。海上に着水して帰還した米国の有人宇宙船は45年ぶり。
NASAの管理者ジム・ブライデンスタイン氏は記者会見で「NASAと米国にとり素晴らしい日だ。きょう我々は歴史を作った」と喜びを語った。
米国の有人飛行は2011年のスペースシャトル退役以来9年ぶり。スペースシャトルの退役後、NASAは自前の有人宇宙船を持たず、ISSへの宇宙飛行士の輸送はロシアのソユーズ宇宙船に頼っていた。
NASAは後継としてISSまでの宇宙飛行士の輸送を民間企業に委託。電気自動車テスラも経営するイーロン・マスク氏が設立したスペースXと航空宇宙大手ボーイングを選定していた。