[リヤド/イスタンブール 4日 ロイター] - サウジアラビアの商工会議所トップが、トルコ製品のボイコットを呼び掛けている。
両国は以前から、外交政策やイスラム教政治団体に対する姿勢を巡って対立。輸出入業者は、貿易が意図的に制限されていると話している。
サウジ商工会議所のトップ、アジュラン・アルアジュラン氏は3日、「トルコ政府はサウジ指導部・国家・市民に対する敵対行為を続けており、輸入・投資・観光など、トルコのものをすべてボイコットするのが取引業者と消費者の義務だ」とツイッターに投稿した。
サウジ商工会議所は、民間企業が加入する非政府機関。
サウジ政府はロイターの取材に対し、国際的な貿易・投資協定を順守しており、自由貿易を支持していると表明。「トルコ製品に制限は課していない」とコメントした。
ただ、サウジやトルコの一部の貿易関係者の間では、サウジがトルコの輸入品を非公式にボイコットしているとの観測が、1年以上前から浮上している。
あるサウジの輸入業者は匿名を条件に、今年トルコから輸入したコンテナが3カ月間、税関で足止めされ 、税関当局者から今後トルコからの直接の輸入は控えるよう非公式に求められたと語った。
地元メディアやツイッターへの投稿によると、トルコの野党議員も先週、地元選挙区から輸出された生鮮食品などが、必要以上に長い間サウジの国境で足止めされていると主張。サウジによる非公式な輸入制限の拡大を懸念していると述べた。
両国の貿易統計では、二国間貿易の異常な動きは確認できない。 OLJPWORLD Reuters Japan Online Report World News 20201005T060233+0000