[ワシントン 15日 ロイター] - 米上院司法委員会は15日、トランプ大統領が連邦最高裁判所判事に指名したエイミー・バレット氏の承認採決を22日に実施することを賛成多数で決定した。
同委員会を構成する民主党議員10人は反対票を投じたものの、共和党議員12人が支持した。
委員会採決で承認されれば、本会議での採決が行われる。共和党は10月末までに本会議での採決に持ち込みたい考えだ。
15日はバレット氏の指名承認に向けた4日間にわたる公聴会の最終日で、米国法曹協会の代表らが指名への意見を述べた。バレット氏本人は出席しなかった。
バレット氏は13日と14日の公聴会では長時間にわたり議員から質問を受けた。4日間の公聴会は総じて穏やかに進められた。
だが、民主党側は大統領選の直前にもかかわらず、指名承認手続きが強行されたと抗議したほか、バレット氏が大統領権限、人工妊娠中絶、気候変動、投票権、医療保険制度改革法(オバマケア)を巡る質問に直接答えなかったと不満を示した。
民主党のブルーメンソル議員は「慌ただしい見せかけの手続きは司法委員会の利益に反する」とし、「目的は単に、選挙を左右し、オバマケアを無効化することだ」と批判した。
また、民主党のダーバン議員は「どの問題に対してもバレット氏の見解がいまだ分からないならば、この公聴会の目的は何だったのか」と述べた。
上院は共和党が過半数を握っており、バレット氏の指名は承認される見込み。
上院本会議で指名が承認されれば、バレット氏は11月10日に始まるオバマケアに関する審理に参加する可能性がある。
トランプ氏は議会に大統領選前にバレット氏を承認するよう求めており、選挙結果は法廷闘争に持ち込まれ、最高裁の判断を仰ぐことになるとの見方も示している。
上院司法委のグラム委員長(共和党)は「適格性のいかなる要件をもってしても、バレット氏が適任でないと私を説得することはできない」と語った。
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