[ロンドン 18日 ロイター] - ゴーブ英内閣府担当相(国務相)は18日、欧州連合(EU)との貿易交渉について、交渉の扉は開かれているが、今週の交渉再開には、EUが方針を修正し、真剣な姿勢を示す必要があるとの認識を示した。
同相はEUが集中的な協議に積極的な姿勢を示さず、法律文書の詳細な文言をまとめないため、これまでの交渉の進展の一部が無駄になったと批判。
BBCに対し「EUが立場を変えることを期待する。EUが立場を変えても交渉できないとは、もちろん言っていない」と述べた。
ジョンソン英首相は16日、EUが根本的に方針を変更しない限り、通商合意のないまま離脱する準備をする時だと述べ、これ以上の交渉は意味がないという強い不満を示した。
ただ、EUはバルニエ首席交渉官に対し、交渉継続を指示している。
ゴーブ氏は、バルニエ首席交渉官が予定通り今週ロンドンを訪問すべきかとの質問に「ボールはバルニエ氏の側にある。われわれはEUのアプローチの変更が必要だと明言している」とし、バルニエ氏が英国のフロスト首席交渉官と数日中に協議するだろうと述べた。
ゴーブ氏は「EUが合意に達する重要性、前進する重要性を理解しているか見てみよう」と述べた。
ゴーブ氏は、サンデー・タイムズ紙に寄稿し「(合意なき離脱は)私が望んでいる目的地ではない」としながらも「永久に手足を縛られる協定か、それとも自分の未来を自分で決められる協定かという選択であれば、選択に迷うことはない。オーストラリア型で離脱する準備は着々と整っている」と述べた。
ジョンソン首相は16日、オーストラリアとの間のような簡素な自由貿易の原則に基づいて1月1日に向けた準備すべきだと主張。
首相に批判的な陣営は、「オーストラリア型」は合意なき離脱を意味すると指摘している。