[フィラデルフィア 5日 ロイター] - 米大統領選の勝敗が決まらない中、接戦となっている州などでトランプ大統領とバイデン前副大統領の両候補の支持者らは、それぞれ票の集計を巡り抗議運動を展開した。デモは概ね小規模で平和的に行われており、選挙前に懸念されていたような暴動には発展していない。
ただ、フェイスブック (O:FB)は「投票の完全性を守る地上軍」の出動を呼び掛けていたトランプ大統領支持者のグループを同社サイトから削除したと発表した。[nL4N2HR4WU]
デモでバイデン氏の支持者らは「全ての票の集計を」と訴えており、開票作業が続いている激戦州での完全で正確な集計がバイデン氏による勝利に必要な選挙人270人の獲得につながるとしている。
一方、再選を目指すトランプ氏の支持者らは「票を守れ」と唱えている。トランプ陣営は法廷闘争に動き、再集計や投票日の後に到着した郵便投票の排除を求め複数州で提訴している。
開票作業が長引いている接戦州で大票田のペンシルベニア州のフィラデルフィアでは5日、両候補の支持者らによるデモが繰り広げられた。トランプ氏の支持者らは「投票は選挙日まで」、「申し訳ありませんが投票所は閉まりました」と書かれたプラカードを掲げた一方で、バイデン氏の支持者らはバリケード内でダンスする姿が見られた。
ペンシルベニア州の高裁はこの日、トランプ陣営がフィラデルフィアで行う集計作業の監視をさらに拡大することを認めた。
一方、「シャットダウンDC」と呼ばれるグループのウェブサイトによると、首都ワシントンでは同グループの活動家らが、トランプ氏と同氏支持者らによる「民主的プロセスへの攻撃」に抗議するため、自動車と自転車で列をつくりゆっくりと前進するデモを行った。
ニューヨーク市、コロラド州デンバー、ミネソタ州ミネアポリス、オレゴン州ポートランドの警察は、交通妨害などを理由にデモ参加者を拘束したと報告している。