[台北 16日 ロイター] - 台湾の通商交渉官であるトウ振中・行政院政務委員(無任所大臣に相当)は16日、環太平洋連携協定(TPP)参加に向け「比較的」順調な進展があったが、加入のルールが一段と明確になるのを待っていると明らかにした。
日本や中国、韓国、東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国など15カ国は15日、東アジア地域包括的経済連携(RCEP)協定に署名した。世界最大の自由貿易圏が誕生する。台湾や米国は参加していない。
台湾はRCEPの代わりに、11カ国が参加するTPPへの加入を目指してきた。
同政務委員は記者団に、TPP参加への意欲を既に表明したと述べた上で「(加入申請で)比較的順調に前進している国々に英国、台湾、タイが含まれている。台湾の懸命な取り組みは多くから歓迎されている」との見方を示した。
その上で、加入申請に関してルールが一段と明確になるのを待っていると語った。
台湾はRCEPの台湾経済への影響はそれほど大きくないとの立場を示してきた。電子製品をはじめとするRCEP加盟国への輸出の7割が既に無関税となっているからだ。
台湾は将来的に米国との自由貿易協定(FTA)締結を望んでおり、今週終盤に高官級の経済協議が予定されている。