[バンコク 16日 ロイター] - タイのアーコム財務相は16日、同国の中銀にはバーツ高に対応する手段があるとの認識を示した。
バーツ
同相は記者団に対し、バーツ高の原因は資金流入であり、タイの経済ファンダメンタルズに対する楽観的な見方が一因だと指摘。中銀にはバーツ高に対応する政策手段があるはずだと述べた。
同相は「バーツの管理では、金融政策と財政政策の協力が必要だ。資本流入時に意識すべきは投機だ」と述べた。
タイ中銀のセタプット新総裁は先月、就任後初の記者会見で、バーツの上昇を緩和するために資本の流出を促すと発言。政策金利はすでに低水準で、引き下げの余地は限られるとの認識を示した。
中銀は18日の理事会で政策金利を0.50%に据え置く見通し。
アーコム財務相は、政府の消費喚起策を受けて、第4・四半期の国内経済が第3・四半期から改善するとの見通しを示した。
第3・四半期の国内総生産(GDP)は前年同期比6.4%減と、マイナス幅は市場予想よりも小さかった。季節調整済み前期比は6.5%のプラス成長と、予想を上回った。
これを受け、国家経済社会開発評議会(NESDC)は今年の成長率予想をマイナス7.3─7.8%から、マイナス6.0%に引き上げた。 OLJPWORLD Reuters Japan Online Report World News 20201116T083413+0000