[台北 20日 ロイター] - 米環境保護局(EPA)のウィーラー長官が台湾を訪問する。蘇貞昌行政院長(首相)が20日、明らかにした。8月以降で3人目の米政府高官の訪問となる。
今年8月にアザー米厚生長官が、翌9月にはクラック国務次官が台湾を訪問。その際、中国は反発し、台湾周辺に戦闘機を飛ばすなどした。
トランプ米政権は、武器売却など台湾支援を続けており、中国は神経をとがらせている。
蘇行政院長は記者団に「呉ショウ燮外交部長(外相)の招待で、米EPA長官が台湾を訪問し、環境保護問題における国際協力について意見交換する予定だ」と述べた。
蘇院長は、台湾と米国との交流が深まっているとし、EPA長官の台湾訪問は「台米関係にさらなる恩恵をもたらすだろう」と述べた。
外交部によると、呉部長は昨年、EPA長官に訪台を招請していた。詳細は、しかるべき時期に発表するとしている。
中国外務省の趙立堅報道官は定例会見で、米国と台湾とのいかなる形の公式交流に反対すると表明、米政府に対し台湾問題のセンシティブさを完全に認識するよう求めた。
趙報道官は具体論には踏み込まず「中国は状況の進展具合に応じて正当かつ必要な対応をとるつもりだ」と述べた。
EPAに取材したが、現時点で返答はない。
米紙ニューヨーク・タイムズは、EPA長官の台湾訪問は12月5日の週に3日間の予定で設定されていると報じた。
オバマ前米政権では、2014年にマッカーシーEPA長官(当時)が台湾を訪問している。
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