[ロンドン 20日 ロイター] - ESGリサーチ会社アラベスクの調査によると、温室効果ガスの排出に関する企業の情報開示で、2019年はアジア勢が米国を抜いて2位に浮上した。情報開示の量や質において最も先行していたのは欧州企業だった。2000社以上の大手企業を対象に実施した調査で判明した。
2015年に採択されたパリ協定では、産業革命前と比べた世界の平均気温の上昇を1.5度に抑えることを目指しているが、その達成には、経済大国における温室効果ガス排出の大幅な削減が不可欠となる。
アラベスクの調査によると、温室効果ガスの排出に関する企業の情報開示は、2014年─19年に質・量ともに向上したが、国・地域によって差が大きいという。
アジア企業が米国を抜いて2位になったことについては「米企業の情報開示が減り、アジア勢の開示が増えたことが原因」としている。
アジアでは、日本、インド、シンガポール、マレーシアの企業がけん引する形で、全体の情報開示が進んだという。