[ロンドン 23日 ロイター] - ラーブ英外相は23日、香港に関する半年に一度の報告書の中で、香港の終審法院(最高裁に相当)から英国人判事を引き揚げることを検討していると明らかにした。
英政府は、中国が6月30日に香港に導入した国家安全維持法(国安法)について、香港の中国返還に道を開いた1984年の中英共同宣言に違反するものだと指摘している。
また、香港立法会(議会)議員の資格剥奪を可能にする中国の新たなルールにも反対の立場を示している。
ラーブ外相は報告書の序文で「返還後の香港の歴史の中で最も憂慮すべき時期になっており、そうした状況が続いている」と懸念を表明した。
その上で「英国人判事が香港終審法院の非常任判事を務めることが引き続き適切かどうかを検証する時期について、英最高裁のリード長官と話し合いを開始した」と明らかにした。
香港政府は、報告書における「全面的な批判と根拠のない非難」に反論し、「無責任な主張」だと訴えた。
中国国営の新華社によると、中国外務省の香港出先機関は報告書に「強い憤り」を表明。「目を覚まし、香港問題に干渉する古い植民地支配的な夢を見るのをやめるべきだ」と述べた。 OLJPWORLD Reuters Japan Online Report World News 20201124T022302+0000