[オタワ 23日 ロイター] - カナダのシャンパーニュ外相は23日、今後も中国に対し人権問題で改善を求めていくが、無責任な強硬発言をしても効果がないとの認識を示した。
カナダの警察は2018年、米国の要請で華為技術(ファーウェイ)の孟晩舟・副会長兼最高財務責任者(CFO)を逮捕したが、これを受けて両国関係は悪化。中国はカナダ人2人を拘束し、カナダ産キャノーラ(菜種)の輸入を制限した。
野党は第5世代(5G)移動通信網の構築でファーウェイの排除を要求しているほか、中国がカナダの内政に干渉していると批判している。
シャンパーニュ外相は、両国関係に関する議会の特別委員会で「強硬な姿勢を示すことは簡単だが、賢明な政策を継続しよう」と発言。中国は経済大国であり、気候変動対策でカギを握る存在だと指摘した。
また「強硬で無責任な発言をしたいという誘惑に負けないようにしよう。そのようなことをしても(中国で拘束されているカナダ人、カナダの農家・企業、人権団体にとって望ましい)具体的な成果は得られない」と述べた。
同相は、香港や新疆ウイグル自治区の人権問題、中国による外国人の拘束を巡って、今後も同盟国と連携して中国に圧力をかけていく方針を示した。 OLJPWORLD Reuters Japan Online Report World News 20201124T022058+0000