[24日 ロイター] - トランプ米大統領の選対陣営が大統領選を巡り、ペンシルベニア州でのバイデン氏勝利の認定差し止めを目指して連邦高裁に上訴したことを受け、同州の当局者らは24日、裁判所への提出文書で、この訴えを退けるよう高裁に求めた。
同州はこの日、選挙結果を認定。バイデン氏が同州の選挙人20人を獲得する道を開いた。
トランプ政権は、バイデン次期政権への移行プロセスを開始したが、トランプ氏の陣営は、郵便投票で広範な不正を主張した訴えを棄却した同州連邦地裁の判断を不服として、高裁に上訴している。
トランプ陣営は高裁への申し立てで、民主党関係者がバイデン氏の勝利を確実にするため、数万票に上るとみられる不備のある郵便票を集計に含めるよう画策したという「重大かつ十分な根拠のある主張」を裁判で議論する機会を与えられなかったと主張。
陣営はいったん取り下げた一部の主張を再び訴えに加えることを求めており、連邦地裁はこれらの主張を審理すべきだと強調した。
訴訟に関わっているペンシルベニア州の4郡の弁護団は、裁判所への提出文書で「トランプ陣営は、地裁で取り下げた根拠のない申し立てを復活させる権利を主張」することで、不必要に「選挙を妨げ、結果的に民主主義そのものをむしばもうとしている」と訴えた。
民主党のバイデン氏は同州でトランプ氏に約8万1000票の差をつけて勝利した。
トランプ氏は仮にペンシルベニア州の選挙人20人を獲得したとしても、再選のためにはバイデン氏が勝利した他の少なくとも2州で結果を覆す必要がある。 OLJPWORLD Reuters Japan Online Report World News 20201125T005704+0000