[リスボン 25日 ロイター] - 新型コロナウイルス感染拡大を受けて、今年は完全なオンライン形式での開催に変更された欧州最大級のテクノロジー関連イベント「ウェブサミット」の主催者は25日、来年はリスボンで対面形式によって開催したいとの考えを示した。
今年のウェブサミットは当初、11月にリスボンで対面形式で開催予定だった。新型コロナの影響により、今年は多くの国際イベントが中止・延期となっている。
ウェブサミットの創始者パディ・コスグレイブ氏はロイターとのインタビューで「会場は確保している。(来年の)11月までにはウェブサミットを対面で開催できると思う。待ち遠しい」と語った。
ウェブサミットには、毎年約7万人が参加し、世界的なハイテク企業やスタートアップ企業からの講演者のほか、政治家などが登壇する。2016年にアイルランドの首都ダブリンからリスボンに開催地が変わった。
オンラインによる開催では、独自の会議プラットフォームを使用して10万人の参加者を受け入れることができ、登壇者は、欧州委員会のフォンデアライエン委員長*やズーム社など大手企業の最高経営責任者(CEO)ら数百人に上るという。
コスグレイブ氏は、名称は挙げず、来年には複数の世界最大規模の会議がウェブサミット作成のプラットフォーム上で実施されると明らかにした。プラットフォームの使用料金は、1件につき650万ユーロ。
2021年の開催時には、実会場とオンラインを組み合わせてより多くの人をより多くの場所から受け入れる方針で、リスボンの会場に7万人の対面参加者を迎えるとともに、オンラインで最大8万人の参加者も受け入れたい考え。
コスグレイブ氏は、「リスボンにふたたび皆が戻ってくることは素晴らしいだろう」としたうえで、オンラインの選択肢があれば、日本やニュージーランドなどの地域の人々も参加する可能性が高くなると付け加えた。
同氏は24日夜にツイッターで、2022年にはブラジルのリオデジャネイロかポルトアレグレでウェブサミットを開催すると発表している。