[ワシントン 26日 ロイター] - トランプ米大統領は26日、記者団に対し、米大統領選の選挙人団の投票で民主党バイデン氏の勝利が確定した場合、ホワイトハウスを去ると表明した。ただ、選挙で不正が横行していたと改めて主張した。
これまで敗北を認めていなかったトランプ氏の発言で最も敗北宣言に近い。
各州で選出された選挙人は12月14日、正式な投票を行う。バイデン氏の勝利が確定すれば、合衆国憲法が定める期日の1月20日の正午に宣誓して大統領に就任する。
トランプ氏は現在の状況下で敗北を認めるのは難しいと述べ、バイデン氏の就任式に出席するかどうかについては明言を避けた。「選挙は不正だった」と強調したが、明確な証拠は示さなかった。
選挙人団がバイデン氏を選べばホワイトハウスを去るか問われると「無論そうする。みなさんもそれを知っているはずだ」と言明。「ただ、現在から1月20日までの間に多くのことが起きるだろう」とし、「大規模な不正が判明した。第三世界の国のようだ」と続けた。
11月3日の大統領選の開票結果によると、バイデン氏は全米で選挙人306人を獲得、勝利に必要な過半数の270人を大きく上回った。トランプ氏は232人にとどまった。バイデン氏は得票数でもトランプ氏を600万票余り上回った。
トランプ氏はまた、上院の2議席を巡って1月に決選投票が行われるジョージア州を12月5日に訪れ、2人の共和党候補者を応援すると明らかにした。1月5日のジョージア州決選投票は、共和党が上院で過半数を維持できるかどうかを左右する。
トランプ氏は「支持者に伝えたい。がっかりするのはまだ早い。このレースは決して終わってはいない」とコメントした。
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