[ジュネーブ 2日 ロイター] - 世界気象機関(WMO)は、2日に発表した年次調査報告で、今年は2016年に次いで1850年の統計開始以来2番目に高温になる可能性があるとの見通しを発表した。
報告では、熱波、干ばつ、森林火災、ハリケーンに見舞われた2020年は「観測史上3位以内の高温になる公算が極めて高い」とした。
今年は、猛暑によりオーストラリア、シベリア、米国で森林火災が発生し、煙霧が世界中に拡散した。
一方、海洋熱波も記録的水準に達しており、世界の海洋の80%以上で熱波が発生している。
WMOのターラス事務局長は、「残念ながら、2020年はまたも異常気象の年となっている」と述べ、温暖化ガス排出削減に向け努力強化を求めた。
報告によると、今年1─10月の世界の気温中央値は1850─1900年を1.2度前後上回っている。
高温は通常、太平洋から熱が発せられるエルニーニョ現象と関連があるが、今年は気温を押し下げる作用を持つラニーニャ現象が発生している。
WMOは、来年3月にデータを確定する予定。