[バチカン市 7日 ロイター] - ローマ教皇フランシスコは、来年3月5─8日、ローマ教皇として初めてイラクを訪問する。バチカン(ローマ教皇庁)が7日に明らかにした。
バチカンのブルーニ広報局長によると、訪問はイラク政府と同国内のカトリック教会の招請によるもので、教皇は首都バグダッドのほか、旧約聖書のアブラハムの生誕地とされるウルや北部の都市モスルやクルド人自治区アルビルなどを訪問する予定。
報道官は声明で、「訪問の日程や内容は追って発表する。また世界的な衛生状況の動向を考慮する」と説明した。
教皇は新型コロナウイルスの感染拡大のため外遊を中断しており、海外訪問は昨年11月以来となる。
あるバチカン筋は、イラク訪問には、戦闘や衝突のためイラクその他の中東諸国を逃れざるを得なくなったキリスト教徒を慰める目的もあると明かした。
イラクのサリフ大統領はツイッターで、教皇の訪問は「全ての宗教のイラク人に対する平和のメッセージとなる。また、正義と尊厳というわれわれの共通の価値観を再確認するものとなる」と投稿した。
イラクにはカトリックや東方正教会を含む多くの東方教会の拠点がある。