[トロント 9日 ロイター] - ロイヤル・バンク・オブ・カナダ(RBC)のデーブ・マッケイ最高経営責任者(CEO)は9日、新型コロナウイルスワクチンの迅速な配布によって景気回復が予想以上に進み、インフレが上向くことで、中央銀行は早ければ来年にも利上げ対応が求められるとの見方を示した。
同CEOは同行のイベントで、カナダと米国の経済が予想よりも速いペースで拡大していることを踏まえると、インフレ圧力は比較的早く高まると指摘。「中央銀行が2023年終盤や24年ではなく、22年後半にこのような状況への対応を余儀なくされるという政策上の課題があると考えている」と述べた。
RBCは今年の成長率について、5─6%になるとの見通しをこれまでに示しているが、マッケイCEOは1桁台後半でさらに加速する可能性もあるとした。
カナダ銀行(中央銀行)は2023年まで政策金利を過去最低の0.25%に維持すると表明している。しかし、短期金融市場では、2022年末までに40ベーシスポイント(bp)の利上げが実施されるとの見通しが織り込まれており、2月中旬の10bpから拡大している。