[ジュネーブ/チューリヒ 6日 ロイター] - 世界保健機関(WHO)は6日、英アストラゼネカ製の新型コロナウイルスワクチンについて、有用性がリスクを上回るという評価を変更する理由はないという考えを示した。
WHOの規制・事前審査担当ディレクター、ロジェリオ・ガスパー氏は、ワクチン接種後に血栓が発生したとの報告を受け、欧州などの規制当局とデータを精査していると指摘。
欧州医薬品庁(EMA)は8日までに調査結果を発表すると表明。ガスパー氏も、WHOがワクチンの安全に関する独自の会合を経て8日までに新たな評価を行うと予想しているが、メリットがリスクを上回るという見解を変更する理由はないという見方を示した。
一方、WHOのテドロス事務局長は、ワクチンの生産拡大と公平な分配でなお大きな障壁があるとし、「一部の国では医療従事者やリスクある人たちが全くワクチン接種を受けていないのは滑稽なほどだ」と懸念を示した。