[ソウル 15日 ロイター] - 駐北朝鮮ロシア大使のマツェゴラ氏は、北朝鮮の生活は厳しいが飢饉はなく、海外との交易もまもなく再開すると述べた。
タス通信への発言が14日に明らかにされた。
北朝鮮では先週、金正恩総書記が現在の経済危機を飢饉と混乱が続いた1990年代に引き合いにし、朝鮮労働党幹部に「苦難の行軍」を呼び掛けた。苦難の行軍は90年代に飢饉と経済危機を乗り越えるために使われたスローガン。
マツェゴラ大使は、金総書記の意図は不明だが現在の状況は当時とは比べ物にならないと述べ、今の北朝鮮に飢饉はないと述べた。
輸入品は店の棚から消えたが、国産品は入手可能で値上がりもわずかにとどまっている。
国際社会からの支援物資は閉鎖された国境の中国側倉庫にとどまっているが、北朝鮮は大規模な消毒用建物を建設中で、4月末までに完成する見込みだという。
同大使は、国境を越えた物資の輸送が「近い将来」再開する可能性を指摘。
結構式が許可されたり、学校も今月再開される見通しで、当局が感染症対策の規制を緩和する兆候がみえるという。