[東京 15日 ロイター] - 加藤勝信官房長官は15日午後の会見で、二階俊博・自民党幹事長が東京五輪中止の可能性に言及したことに関連し、政府としては東京五輪の開催に向け、必要な対策を具体的に進めているところであるとの見解を示した。
加藤官房長官は、二階幹事長の発言が関係する各方面に波紋を広げているとの質問に対し、当初の民放番組での発言の後にコメントしたことに触れ「そこに全てが表れている」と述べた。
その上で「国民が東京大会を受け入れられると思っていただけることが重要で、最大の課題は新型コロナウイルス対策である」と指摘。昨年12月に東京五輪組織委や東京都などに政府も加わって作成されたコロナ対策調整会議で作成された中間取りまとめをもとに、さらに検討が進められていると強調。「必要な対策をさらに具体的に進めているところだ」と語った。
二階幹事長は同日のテレビ番組の収録で、東京五輪について、新型コロナウイルスの感染がさらに拡大した場合、「これ以上とても無理だということだったら、スパッとやめないといけない」と述べ、中止の選択肢があるかを問われると「当然だ」と述べた。
その後に「ぜひ成功させたいという思い。何が何でもオリンピック、パラリンピックを開催するかと問われれば、それは違うという意味で述べた」と説明していた。
(田巻一彦)