[シドニー 21日 ロイター] - ニュージーランド(NZ)統計局が21日発表した第1・四半期の消費者物価指数(CPI)は前期比0.8%上昇となり、市場予想の0.7%を上回った。輸送・住宅価格がけん引したが、中央銀行に利上げの検討を促すほどの上昇ではないとエコノミストは分析している。
前年比は1.5%上昇で、こちらも市場予想(1.4%上昇)を上回った。ただ、ニュージーランド準備銀行(中銀)のインフレ目標の中心値である2%は下回った。
ASBのシニアエコノミスト、マーク・スミス氏は「インフレ見通しは依然、本質的に不透明で、NZ経済が過熱している兆候もほとんどない」と指摘。中銀は景気が過熱しているかを見極めるために中期的なインフレ要因に目を光らせる見込みだが、そのような要因の顕在化は「少し先になるとみられるため、中銀は当面、安心できる」と分析した。
CPIの内訳は、家賃が前期比1%上昇と、1年ぶりの高い伸びだった。新築住宅建設コストも上昇した。
輸送価格は3.9%上昇と、過去10年余りで最も大幅な伸びとなった。車の購入価格も上昇した。 OLJPWORLD Reuters Japan Online Report World News 20210421T004312+0000