[メルボルン 23日 ロイター] - アジア時間の原油先物は上昇。欧米の景気改善や新型コロナウイルス対策の規制緩和を背景に燃料需要回復への期待が高まった。ただ、インドでのコロナ感染急拡大が懸念材料となっており、上値は重い。
0137GMT(日本時間午前10時37分)時点で、北海ブレント先物は0.21ドル(0.3%)高の1バレル=65.61ドル。前日は0.08ドル高。米WTI原油先物は0.29ドル(0.5%)高の1バレル=61.72ドル。前日は同じく、0.08ドル高だった。
ANZのアナリストはリサーチノートで「市場は先週の(米原油)在庫増をこなし、ガソリン需要の持続的な回復を好感している」と指摘した。
米石油精製会社バレロ・エナジーの幹部は22日、ガソリンやディーゼル燃料の需要は新型コロナウイルス危機前の水準にほぼ回復しているとし、ガソリン見通しについてかなり楽観的な見方を示した。
欧州での状況改善も地合いを押し上げている。フランスのカステックス首相は、今月26日から学校の授業を再開し、国内移動制限を5月3日に解除すると発表した。
ただ、原油先物は週間では2%近く下げた水準。世界第3位の石油輸入国であるインドでの深刻な感染状況を受け、同国の燃料需要の落ち込みが懸念されている。 OLJPWORLD Reuters Japan Online Report World News 20210423T025241+0000