[キエフ 6日 ロイター] - ベラルーシのルカシェンコ大統領は6日、欧州連合(EU)の制裁に対する報復措置として、同国を経由したEU製品のロシアや中国への輸送を停止すると警告した。
EUは先月、ベラルーシが欧州格安航空会社(LCC)ライアンエアーの旅客機を強制着陸させて反体制派を拘束した問題を巡り、ベラルーシの主要輸出産品やEU資本市場へのアクセスを標的にした経済制裁を導入した。
これを受け、ベラルーシ政府当局者らは自国に経済戦争が仕掛けられていると非難していた。
ルカシェンコ大統領はベラルーシを経由した以東へのEU製品の輸送停止につながる報復制裁を示唆し、政府の会議で「第一に、ベラルーシの市場に一歩も入ってはならない。第二に、ベラルーシを経由してもいけない」と述べた。
また「ドイツにも同じことをすべきだ。フィンランドやウクライナを経由して中国やロシアに製品を供給させよう」と語った。
いつ輸送が停止されるのかやドイツ以外にどの国が影響を受けるのかについては明らかにしなかった。
ロシア大統領府は6日、これに関し、サプライチェーンが混乱する可能性は否定できず、問題が発生した場合にはそれを最小限に抑えるための真剣な取り組みが必要になるとの認識を示した。
ベラルーシのゴロフチェンコ首相は、政府は「欧州のパートナーの行動を見て」、国内経済に打撃を与えないような適切な措置を取ると述べた。