[ワシントン 27日 ロイター] - バイデン米大統領は27日、イスラエルのベネット首相とホワイトハウスで初めて直接会談し、イランの核開発抑制に向け「外交を第一に考える」が、交渉が決裂すれば他の選択肢を取る用意があると述べた。
米イスラエル首脳会談は26日に予定されていたが、アフガニスタンの首都カブールの空港周辺で発生した自爆テロを受け、1日延期された。
バイデン大統領は、ベネット首相との会談で「イランの脅威およびイランに核兵器を二度と開発させないようにするためのわれわれのコミットメント」について協議したと指摘。「外交を第一に考え、その結果を見守りたい。ただ、外交が失敗すれば、他の選択肢に目を向ける用意がある」とした。ただ、詳細は語らなかった。
ベネット首相は「イランは二度と核兵器を取得することができないというバイデン大統領の明確な発言を聞けて嬉しく思う。バイデン大統領は外交的な手段を試すが、うまく行かなければ他の選択肢があることを強調した」と述べた。
ベネット首相はバイデン大統領にイランへの姿勢を強化し、核合意再建を目指す交渉から手を引くよう求めるとみられていた。
パレスチナ問題については、バイデン大統領は「イスラエル人とパレスチナ人の平和と安全、繁栄を促進する方法」を巡る議論を望むとした一方、ベネット首相はパレスチナ人について言及しなかった。
パレスチナ問題を巡っては、バイデン大統領はイスラエルとパレスチナの二国家解決を支持している一方、ベネット首相はパレスチナ国家の樹立に反対しており、両者にはなお大きな隔たりがある。