[17日 ロイター] - 米ニューオーリンズの連邦控訴裁判所(高裁)は17日、テキサス州で施行された人工妊娠中絶をほぼ禁じる州法の合憲性を巡り中絶を実施する病院が起こした訴訟について、法廷闘争を継続する前に、テキサス州最高裁で法執行に関わる問題を解決する必要があるとして、審理延期の判断を下した。
昨年9月に施行されたテキサス州法は妊娠6週ごろから後の中絶を禁じている。この時期までに妊娠に気づくことはあまりなく、国内で最も厳しく中絶を制限する法律の1つとなっている。
病院側は、連邦最高裁が同州法に関し病院は法施行後も当局を相手取り提訴することができると12月に判断したことを根拠にして、連邦裁判所での審理継続を求めていた。
控訴裁は、テキサス州最高裁に対し、州司法長官や州医事委員会などの当局が、中絶を禁じる州法の違反者に対し強制措置を取ることができるかどうかを審理するよう求めた。
連邦最高裁は一方 妊娠15週より後の人工中絶を原則禁じるミシシッピ州法の合憲性を巡る審理を行っており、6月までに判決を下すとみられている。同州など中絶反対派は、中絶を合憲とした1973年の最高裁による「ロー対ウェイド判決」の無効化を求めている。