[ワシントン 3日 ロイター] - 米国防総省高官は3日、ロシア軍はウクライナ南部の主要都市ヘルソンをまだ制圧していないと米政府が見ていることを明らかにした。黒海に面したオデッサに進軍するための戦略の一環としてヘルソンを利用する可能性があると分析した。
へルソン州の知事は3日にネット上の投稿で、州都で港湾都市のへルソンに戦車が侵入し、庁舎がロシア軍により占領されたと述べていた。
国防総省高官は記者団に「現地では戦闘が続いており、まだ断定的なことは言えない」と述べた。現地の状況は目まぐるしく変化しているとした。
へルソンが実際に制圧された場合、ロシア軍の手に落ちる最初の主要都市となる。
高官は、ロシア軍はまずムィコラーイウに進軍し、オデッサを海からだけでなく陸上からも侵攻する位置につけようとしている可能性があると述べた。
高官によると、ロシア軍は事前に準備した戦闘力の約9割がウクライナに移動し、ウクライナ国内の標的に約480発のミサイルを撃ち込んだ。
ロシア軍が燃料気化爆弾をウクライナで配備あるいは使用したかについて、米国はまだ確認できていないとも述べた。
英国のウォレス国防相は3日、ロシアのプーチン大統領はウクライナに燃料気化爆弾を既に配備しており、英政府はその兵器がどれほど広範に使われるか懸念していると語った。