[アデン 7日 ロイター] - イエメンのハディ大統領は7日、アルアフマル副大統領を解任するとともに、自らの権限を大統領評議会に委譲した。7年続く内戦の終結に向け、国連が仲介する協議の再開に道が開けた格好だ。
イエメン北部を実効支配する親イランのシーア派武装組織「フーシ派」は、軍人出身でスンニ派のアルアフマル副大統領に強く反発していた。フーシ派と内戦を続けてきたサウジアラビア主導の連合軍は今月2日から2カ月の停戦で合意している。
ハディ大統領の発表を受け、イエメンを支持するサウジアラビア政府はイエメンへの30億ドルの財政支援を表明した。
アナリストによると、新たな評議会はより多くの政党を参画させることで反フーシ派の結束を図ることが狙い。ハディ大統領とアルアフマル副大統領が事実上排除されたことで、フーシ派の姿勢もより軟化することが期待される。
ただ、フーシ派の交渉責任者は今回の動きを茶番とし、「外国の傭兵を再編するための必死の試み」だと非難した。
サウジ政府は評議会に対し、イランと連携するフーシ派と「最終的かつ包括的な解決に向けて」交渉するよう求めた。