[台北/北京 15日 ロイター] - 中国軍は、15日に台湾周辺で軍事演習を実施したと明らかにした。国営テレビが伝えた。
中国中央テレビ(CCTV)によると、人民解放軍東部戦区の報道官は、演習は米国が台湾に関して発信した「間違ったシグナル」に対応したと述べた。
台湾を訪れている米上院のロバート・メネンデス外交委員長は15日、蔡英文総統と会談し、テクノロジーの中心地である台湾は「世界的に重要な国」であり、その安全保障は世界全体に影響すると伝えた。
米議員団が訪台し、同氏が台湾を「国」と呼んだことに対し中国は猛反発するとみられる。
人民解放軍東部戦区の報道官は、フリゲート艦、爆撃機、戦闘機を東シナ海と台湾周辺に派遣したと表明。
「今回の作戦は、米国が最近、台湾問題に関して頻繁に間違ったシグナルを送っていることに対応するものだ」とし、「米国の間違った行いとたくらみは完全に無益であり、非常に危険だ。火遊びをするものはやけどをする」と述べた。米議員団の訪台には触れなかった。
中国国防部(国防省)は別の声明で、米議員団の訪台は「意図的な挑発」であり「台湾海峡の緊張をさらにエスカレートさせた」と非難した。
リンゼー・グラハム上院議員(共和党)は蔡氏との会談で、ウクライナ紛争と中国による挑発行為によって米国の世論がこれまでになく一つにまとまったと指摘した。
「台湾を見捨てることは民主主義と自由を見捨てることになる」とし「世界では暴力と悪者に対する反発が強まっている」と述べた。