[ソウル 22日 ロイター] - 韓国国防省は22日、米韓両軍が来月開催する合同軍事演習で、長く停止していた実動訓練を再開すると発表した。北朝鮮の核・ミサイル開発を抑止する狙いがある。
韓国の尹錫悦大統領は米国との合同演習を「正常化」し、北朝鮮に対する抑止力を強める考えを示している。
国防省によると、両軍は旅団級の大規模訓練も含めて11の実動訓練を実施する予定。連隊級以上の実動訓練をさらに増やすことを目指しているという。
李鐘燮国防相は政策に関する尹大統領へのブリーフィング後、記者団に対し「早い時期に空母打撃群訓練と上陸作戦の訓練などを行う予定だ」と述べた。
両国はここ数年、新型コロナウイルス感染拡大や北朝鮮との緊張緩和を優先する政策を背景に、合同軍事演習を縮小していた。
北朝鮮は今年に入り異例のペースでミサイル実験を行っており、7回目の核実験を準備しているとみられている。
北朝鮮によるミサイルの脅威増大に対抗するため、国防省はミサイル探知能力を向上させ、新たな迎撃システムの早期配備を推し進める方針を示した。
大統領報道官によると、尹氏は、北朝鮮の脅威に対するミサイル防衛システムの強化に最大限の努力を払うよう国防省に指示した。