[台北 5日 ロイター] - 台湾の邱国正・国防部長(国防相)は5日、議会委員会で、中国は台湾海峡の事実上の停戦ラインである「中間線」を超えることで軍事行動に関する暗黙の合意を破棄したと批判した。
中国が「レッドライン」を超えた場合、台湾は対応すると語った。「レッドライン」が具体的に何かは述べなかったが、無人機(ドローン)を含む中国航空機の台湾領域内の飛行などを示唆した。「中間線」が「レッドライン」とは示さなかった。
邱氏は「中間線は誰にとっても暗黙の合意であるはずだった」と指摘し「それが破棄された」と述べた。
中間線の越境は新たなやり方を示唆しており、台湾はそれに抵抗すると指摘。「中国はニューノーマルを構築したいと考えているが、われわれが変わることはない。断固として立ち向かい屈服することはない」と強調した。
今年8月のペロシ米下院議長の訪台後、中国軍機は台湾海峡の暗黙の「休戦ライン」である中間線を越境。こうした動きはその後、程度は緩和しつつも日常的に続けられている。