[ワシントン 6日 ロイター] - バイデン米政権は6日、イランの平和的な抗議デモ弾圧で指導的な役割を担ったり、インターネット利用制限を主導したりしたとして、バヒディ内相やザレプール通信情報技術相ら高官7人を新たに制裁対象に指定した。米国資産が凍結され、米国民や米企業には7人との取引を原則禁止する。取引した第三国の企業・人物も関連の制裁対象になる可能性がある。
米政権はこの日、デモ弾圧やネット制限も強く非難した。
米政権によると、バヒディ氏は各地でデモ参加者を暴力的に弾圧し、多数の死者を出している治安部隊の監督責任者。ザレプール氏はデモ沈静化のため市民のネットへのアクセス阻止を主導した。イランのサイバー警察トップや革命防衛隊の複数の司令官も制裁対象にした。
イランでは9月、髪を隠すスカーフのかぶり方が不適切だとして風紀警察に拘束された女性がその後死亡。これに抗議する運動は全土に広がり、体制の転換も要求しており、最高指導部は1979年にかけてのイラン革命によるイスラム共和国樹立以降で最大とも言える試練に直面している。