[ロンドン 17日 ロイター] - ロシア大統領府のペスコフ報道官は17日、ロシアは核兵器の使用を検討していないと述べた。今週行われたロシア対外情報局(SVR)のナルイシキン長官と米中央情報局(CIA)のバーンズ長官の会談内容については、明らかにできないとした。
ナルイシキンSVR長官とバーンズCIA長官は14日にトルコのアンカラで協議。米ホワイトハウス当局者は、バーンズ長官は核兵器が使用された場合の結果についてロシア側にメッセージを伝えるだけで、停戦などについてロシア側といかなる交渉も行わないとしていた。。
ペスコフ報道官は記者団に対し、会談の内容については何も公表しないと表明。リャプコフ外務次官は、協議は米国の申し入れにより行われたものだったと明らかにした上で、協議内容は「敏感な性質のもの」だったと述べた。
同協議について、ロシア対外情報局はコメントの要請に応じていない。
バーンズ氏は元駐ロシア大使。ナルイシキンSVR長官との協議の後、ウクライナの首都キーウ(キエフ)を訪問し、ゼレンスキー大統領と会談している。
ペスコフ報道官はまた、ロシアが核兵器を使用する可能性はあるのか、また、使用の是非を検討したことはあるかとの質問に対し、こうした質問自体が容認できないとし、「討議していない。これまでも討議したことはない」と述べた。
その上で、欧州諸国が核問題を持ち出すことで「潜在的に危険な水準」に緊張をエスカレートさせていると非難した。