[12日 ロイター] - 国連児童基金(ユニセフ)は12日、イエメン内戦で2015年以降に1万1000人以上の子どもが死傷していると報告した。ただ、死者数は国連が確認できたものに限られており、実数はこれを「はるかに上回る」可能性が高いとしている。
イエメンでは、サウジアラビアが支援する政府と親イラン武装組織フーシ派の停戦合意が10月2日に期限切れとなったが、以降は国連主導の新たな停戦協定に向けた取り組みが停滞。両勢力間の経済戦争が激化し、人道被害が拡大している。
ユニセフのキャサリン・ラッセル事務局長は「停戦合意の早急な更新は重要な人道アクセスを可能にする前向きな第一歩になる」と述べた。
両勢力は4月に全土の停戦で合意したが、ユニセフによると、7─9月には164人が地雷や不発弾により死傷し、このうち少なくとも74人が子どもだった。
ユニセフは先週、今後1年間の人道支援計画を盛り込んだ「子どもたちのための人道支援報告書(HAC)」を発表。世界の紛争や災害に影響されている子どもの支援に103億ドルの資金提供を要請した。
人口の4分の3余りが支援や保護を必要としているイエメンについては、通年で約4億8450万ドルを確保する方針という。