[ワシントン/北京 7日 ロイター] - 米政府高官と外交筋によると、米国は1月下旬に米領空に侵入した中国の偵察気球について、40カ国の外交官に説明を行った。
説明会はワシントンと在北京の米国大使館で実施。シャーマン米国務副長官が6日に40カ国の外交官約150人に情報を提供したほか、在北京の米大使館でも6─7日に説明会が行われた。
米政府高官は「各国とできる限り多くの情報を共有したい。他国もこうしたタイプの作戦の対象になる可能性がある」と述べた。
米国務省は、同盟国やパートナーと情報を共有するため、各国に駐在する米政府高官にも情報を提供したという。
北京で開かれた説明会に出席した外交官によると、米国は気球が中国の主張する気象観測用ではなく、偵察用の飛行船であり、人民解放軍が管理していると主張。
気球には太陽光パネルが装着されており、気象観測用の気球よりも多くの電力が必要とされていたことが判明したと説明した。飛行経路も自然な風の流れには沿っておらず、方向舵とプロペラが装着されていたという。
北京駐在のあるアジアの外交官は「米国側の説明に加え、中国が気球を所有する企業や組織の名称を明らかにしてないことを踏まえると、民間の気象観測用気球とは考えにくい」と指摘した。
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