[台北 14日 ロイター] - 台湾国防部(国防省)は14日、中国の偵察気球とみられる物体は台湾付近では目撃されていないと明らかにした。
台湾軍情報担当部門の高官は「台湾近海で目撃される気球の大半は気象観測のためのもだ」と指摘し、安全保障上の深刻な脅威にはならないと述べた。
気球が台湾の領土に接近し「安全保障に重大な脅威」をもたらす場合は軍が破壊するが、そうした対応はこれまで必要なかったと説明した。
また、台湾付近で観測された気球には操舵機能がないため、偵察が目的の可能性は低いとの見方を示した。
一方、英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)は今週、匿名の台湾筋の話として、台湾が近年、領空で数十回の中国軍の気球飛行を確認しており、これまで知られていたよりもはるかに多い、と報じた。
台湾国防部はこの報道へのコメントを避けている。