[台北 16日 ロイター] - 台湾は16日、台湾と断交し中国との国交樹立に動くホンジュラスに対し、債務を抱えていても中国からの援助という「毒」にまどわされないよう警告した。
ホンジュラスのカストロ大統領は14日、中国との国交樹立に向けて動くよう外相に指示したと明らかにした。
ホンジュラスのレイナ外相は15日、中国との国交樹立方針について、同国が深刻な財政難と負債問題を抱えていることが一因と説明した。
台湾当局は「ホンジュラス政府は、たとえ負債で喉がカラカラになっても、毒で渇きを癒すべきでない」と指摘した。
レイナ外相によると、台湾に年間援助額を2倍の1億ドルに増額するよう求めたが台湾側から回答はなく、債務の再交渉を試みたが不調に終わったという。
レイナ外相の発言について、台湾は、双方のやり取りの事実を反映していないと指摘、台湾はホンジュラスの提案に終始前向きに対応したと説明した。
中国外務省報道官は定例会見で、台湾と断交し中国と国交を結んだパナマ、ドミニカ共和国、エルサルバドルについて、二国間関係が「急速に発展」し「目に見える利益」を得たと指摘。中国は「一つの中国」政策に基づいてホンジュラスなどあらゆる国との関係を発展させる用意があると述べた。
米国務省報道官は「ホンデュラス政府は中国が実行を伴わない数多くの約束をしていることに注意すべきだ」と述べた。