[国連 21日 ロイター] - 米政府は21日、黒海の港からの安全なウクライナの穀物輸出に関する合意を5月半ば以降に延ばす条件として、ロシアが西側の制裁緩和を要求していることについて、ロシア産の農産物や肥料には何も制限を設けていないと反論した。
この合意は18日に少なくとも60日間延長することが決まったが、ロシアはそれ以上の延長について制裁の一部緩和を迫っている。ロシアからの要求には、ロシア農業銀行のSWIFT(国際銀行間通信協会)システムへのアクセス回復や、ロシアの肥料会社が自由に金融活動できることなどが含まれている。
ただ米国務省の報道官は、米国はウクライナとロシアの農産物を世界各地の市場に送ろうとする国連の取り組みを強力に支援していると主張。対ロシア制裁においても、食料と肥料の分野では異例なほど明確に除外措置を講じていると付け加えた。
さらに報道官は、ロシアからの食料と肥料の輸出は過去数年並みで推移している半面、ウクライナからの食料輸出は3分の2弱に減っていると指摘した。
ウクライナによると、今年これまでの穀物輸出量は3580万トンで、前年のこの時期は4480万トンだった。